小選挙区と市長選

衆院選の小選挙区と市長選は、1人しか当選しないという共通項があります。
時に一騎打ちの選挙になることも多いですね。
そのような時には候補者が同じ争点について、A案かB案かと異なる公約を打ち出し、正面切っての選挙戦になることも多いです。

争点が明確になり、かつ当選者が1人しかいませんので勝者がはっきりします。
当選者の掲げた公約も同時に勝者と見なされますので、現状を大きく変更するような公約の内容であっても市民の支持を背景とした正当性を獲得し、実行することができます。
大胆な変更が後年に成功とみなされれば、これは改革と呼ばれるのでしょう。

改革が行いやすくなるというのが、1人勝ち選挙の大きな利点と言えるのかもしれません。
大阪の橋本市長は衆院選における中選挙区案を非常に嫌っているそうですが、氏の改革志向がそうさせるのでしょう。
深刻な財政危機にある自治体など、すぐにでも変化が求められる環境下には非常にマッチングするのだと思います。

しかし、特定の公共施設の建設の是非など、2択で割り切れるものもありますが、多くの政治政策はセンター試験のマークシートのようにAかBかで決められるものではありません。
多くの政策は「やるかやらないか」、「イエスかノー」かではなく、「いつどれくらいやるか」「どの地域を優先するか」など細部のさじ加減が大きな割合を占めるものが多いです。
市民のニーズはさまざま複雑で、どれか1つが正しいわけではありませんので当然の事です。

2択のように単純化した方がマスコミなども報道しやすいですし、悪く言えば煽りやすい。
しかしわかりやすさに乗せられて、2択ではすくいきれない論点やニーズを見逃してしまっては、最終的に我々の不幸につながるのだと思います。
わかりやすさのメリット、デメリットを含めて見ていく姿勢が大事なのだと考えます。

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