死者による支配

子ども  「なぜルールを守らなくてはいけないの」
お母さん 「みんなが仲良く暮らしていくためよ」
子ども  「でもこのルールができた時、僕は生まれていなかったよ。意見も言えなかったのに何で従わなくちゃいけないの?それはみんしゅしゅぎではないんじゃない?」
お母さん 「・・・・・・・・。」

憲法の押し付け論においては、現行憲法策定に際して日本人が関与していないのが問題視されることが多いようです。
日本人が関与していたか、していなかったかの事実関係は歴史の話ですが、現在生きている日本国民が関与していないのはほぼ間違いないでしょう。
これは憲法に関わらず、法律や習慣などあらゆるものに及びます。
過激な言い方をすれば、死者の意志によって我々は支配されていると言うこともできそうです。

今生きている我々は憲法も含めあらゆる事を変えていくことができます。
世の中は常に変わっているわけですから、絶対に変えなくてよいものなどまず無いと思います。
しかし変えるといっても大抵は、すべてを変える(法の削除など)わけではなく、一部の改正に留まります。

ソフト・ハード両面において現代の生活の基盤となっているものは、我々が一から作り出したものではなく、先人から受け継いだものです。
その際に、受け継いだルールなどの背景にある理念や想い(例えば、人権擁護や男女平等など)、先人の意志をも我々は受け継ぎ、そしてすべてを変えないことを通じて、肯定しているのだと思います。

環境破壊をして未来の子孫に迷惑をかけてはいけない。
これに対して反対する人はあまりいないと思います。
そしてそれは「過去」に対しても同じです。
特に我が国は世界一歴史の長い国です。
つまり受け継いできた先人の想いの厚みも世界一です。

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