「議会」としての活動

昨日の若手市議の会の自由討議において、議会報告会は必ずしも必要ではなく、会派や議員個人で報告会を行えばよいのではないかという趣旨の意見が複数出ました。
ポイントは報告会の必要性ではなく、「議会」として活動することを重視しない見解だと思われますが、非常に疑問に思います。

地方自治体は首長と議会と両方とも選挙が行われる2元代表制によって成り立っています。
首長・・・独任制、自治体の大きさに関わらず1人。
議会・・・合議体、一般に自治体人口に比例して人数は増える。
構造の違いに応じて、それぞれが具現化できる性質にも違いがあります。
首長とは異なる、議会ならではの価値を提供できるよう意識しない限り、議会不要論に対抗できなくなる時が来るような気がします。

議会は複数人数で構成されており、合議によって結論が出されます。
議員の出身地域や年齢構成もさまざまで、しばしば全く異なる意見を持っています。
そして、民意を得ているという意味で、すべての意見が「正しい」と言えます。
多くの「正しさ」による、討論・合議を通じて出された結論は、昇華・洗練されており、単独(例えば首長)による結論と比べて大きな価値があります。
市民全体の意志に近いという意味においても、正解に近くなると思われます。
これは首長が発揮できない機能です。

また選挙の際の得票率を見ても、首長は少なくとも投票率×51%を獲得しており、多くの場合トップ当選した議員よりも高い得票率です。
議員単独では首長に正当性の面でも太刀打ちできません。

つまり、合議体であることを生かすことが重要で、議員活動や会派の活動にプラスして「議会としての活動」を否定しては存在意義を十分発揮することができなくなると考えます。
そういった意味で「議会」として、市民との交流・意見交換などは非常に重要な機会です。

昨日の自由討議においては、こういった点をあまりうまく主張することができませんでした。
プレゼンの勉強もしなければ反省します。

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