1人では何もできません

この国はなぜ被害者を守らないのか 子ども被災と薬害エイズ (PHP新書)/PHP研究所
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「黙っていうとおりにしていれば、なんでもやってくれてくれて、波風も立たず、うまくいきますよ」と大臣に就任する際には良く言われるそうです。
そして、最初から敵対ムードで対応しようものなら、お手並み拝見、面従腹背といった例は過去にいくつもみてきたとおりとの記述もあります。

実際に一緒に仕事をしているわけでもないのに、その人たちのことを何も知らないのに、最初から敵対ムード、逆に融和ムードというのは、基本的にあり得ない態度だと思っています。
何とかなく風潮として、最初から(つまり理由も明確でなく)役所に対して敵対ムード全開の態度をとると、ある程度「うける」のは承知していますが、実際の政策実現に対して責任を持つ意識があれば、とれない態度です。
また、見知らぬ人(役人)に対して最初から敵対意識を激しく持てる人が、見知らぬ「市民」や「公共」に対して誠意を持てるわけがないとも思います。

役所の人は法律を元に動きます。
基本的に優秀な人が多く、特に政策と法律や前例との間の整合性を取るなど、「守り」に関して得意な印象です。
弱点としては、視点が内向きになりがちで、内向きの整合性や調整などそれ自体を目的にしてしまい、市民ニーズの充足など、本来の目的がずれることもある点です。

いろいろな人がいろいろな立場で働いており、それぞれの立場故の動きへの制約も時にはあります。
人は必ずしも理屈だけで動きませんし、しかし1人では何も実現できません。
本の中でも、「人を動かすことができるだけの力量を身につけるためには、まだまだ経験や人脈が必要です」との記述もありますが、全くその通りだと思います。
正解は1つではないのでしょうが、自分なりの手法を洗練させていければと思います。

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