集団的自衛権行使容認撤回を求める内容の陳情について

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本日総務常任委員会が開催され、各議案に関する審査がなされました。
平成26年第3回守谷市議会定例会提出議案一覧
最も活発な議論が行われた議案に関して、私の表明した意見内容等を示します。
集団的自衛権行使容認の「閣議決定」の撤回を求める意見書提出に関する陳情
 
上記の陳情の趣旨は集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回してほしい、その旨の意見書を政府に提出してほしいというものです。
集団的自衛権行使容認と一口にいっても、定義自体にさまざまな説が出ているものですが、今回の陳情文では「集団的自衛権行使容認」とはどのような内容を考えているか、明確に示されていません。
だからこそ、陳情者を参考人として招致し、説明をお聞きしたかったのですが、それはかないませんでした。
委員会における議論においても、そもそもどのような論点を重視すべきか、論点も錯綜し、非常に白熱しました。
私としては、陳情者が最も求めているのは、今回の閣議決定の内容自体を問題視するものであり、集団的自衛権の定義の問題や「閣議決定」という決定の手段に対する是非ではないと判断致しました。
よって、閣議決定の内容そのものをどう思うかという点に集約して意見表明を行い、最終的に陳情文の採択には反対の意志を表明しました。
①グレーゾーンへの対処について
武装した民間人なのか変装した軍人なのか、軍事的な侵攻作戦なのか大量不法入国なのかという境目をあいまいにし、こちらの判断を遅らせ、その間に侵略を達成するという手法は大いに予測できるものです。
これに対する関係部署の連携や法整備を進めることに疑問を持ちません。
②後方支援やPKOなどにおける駆けつけ警護について
人道的見地からも侵略を受けた他国へ医薬品や食糧などを提供することに疑問を持ちません。
また、PKO活動中に目の前で暴行を受けている民間人がいても、わが国の兵員に暴行が向かない限り助けることができない現状には非常に疑問を持ちます。
③密接な関係にある他国に対する攻撃への対処について
非常に一部分ですが、これは国際標準での集団的自衛権行使の定義に関係してくる部分だと思います。
しかし、他国の艦船等を防衛するとはいえ、目的が日本国民を守るために限定されるならば必要な措置だと考えます。
国際水準では、集団的自衛権行使が特に小国の安全保障を確立するために必要なのは理解できますし、そのような意味で日本以外の多くの国が集団的自衛権を行使することは全く否定しません。
しかし、他国並みの完全な集団的自衛権の行使(他国人や他国を守るために武力行使を行うこと)をわが国がただちに行うとしたら、それには否定的な立場です。
我が国の体制として、例えば国会議員の多くは、自らの責任において、時に武力行使を行い、国際社会の安全に対して影響を与え、敵味方問わず人の命を左右する重大な決断をするのだという意識は普段あまりないのではと推定しますし、そのような研究は行っていないようにも見えます。
なにより、有権者の意識としても、そのような視点を持って選挙において投票行動を行っていないように思います。すなわち日本国全体として、国際的な安全保障政策は他の誰かがやってくれるものであって、自分たちに深く関わるものではないという感覚があるように思います。
そのような状況から、いきなり普通の国なみの活動を行うことは、法整備の面からも経験の面からもうまくいかないように思え、我が国全体として慎重に段階的に経験を積んでいくしかないように思います。
今後国会において具体的な法整備の議論がなされると思われますが、あまり急ぐことなく、慎重に行動範囲を広げていくような決断を行って頂きたいと思っております。

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