勉強=情報収集ではない

かなり現在の政治のあり方に関する批判色の強い本で、語り口は結構辛辣です。が、テンポの良い対談形式で読みやすい内容でした。
著者曰く、多くの政治家の勉強の仕方が間違っている。朝から官僚と一緒に朝食会などを行って、勉強している気になっているが、自前のブレーンを使って独自の視点を獲得できるような勉強をしていないとダメであると。
 
要するに、勉強=情報収集ではないということだと思います。
役所の話を聞き、役人が何を考えているか、これから何をやろうとしているかを知ることは、政治的に大いに役に立ちます。
しかし、それらを知っているかどうかだけではなく、どのようなチェック機能を発揮できるか、どのような提言ができるかが政治的に重要であって、そうでなくては単なる事情通で終わってしまいます。そして、単なる事情通は、けして良い政治家とは言えないでしょう。
 
役所内部も含めて、事情通であること、時にはインサイダー的なものに触れられるかどうかが、政治家としての価値であると考えている人もいるかもしれません。
しかし、それだけでは役所の目指す流れに乗っていく、結果的に役人の言いなりになることしかできません。そして最終的には、議会政治そのものが市民の信頼されなくなってしまうように思います。自戒致します。
 

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