判断を下す勇気

常総市長「避難指示遅れに責任」 国から指示なしと弁明も 2016年2月6日東京新聞

昨年九月の関東・東北水害による常総市の鬼怒川の堤防決壊で、市内の上三坂地区への避難指示が遅れ、多くの市民が取り残された問題で、同市の高杉徹市長は「災害対策本部の責任。その最高責任者は私」と、あらためて自身の責任を認めた。一方で、水が押し寄せた鬼怒川東側全域に、早い段階で避難指示が出せなかったことについて「国土交通省から具体的な指示がなかった」と弁明し、市独自の判断の難しさもにじませた。五日開かれた市議会水害検証特別委員会で証言した。(以下省略)

 
昨年9月の水害の際には、私も常総市内にお手伝いに何度か伺いましたが、当時は市役所のすぐ近くでも水が引いている所とそうでない所がある状態でした。
当然に電気水道も止まっている中、多くの人が黙々と家の掃除や片づけをしており、聞き込みしながら、ルートを探して目的地まで行ったのが思い出されます。
 
「長」のつく政治家の最も重要な仕事は危機管理、つまりは災害やテロなどが起こった際にどれだけ迅速で的確な判断ができるかにある、そのような意見を聞いたことがあります。
平時は時間もありますので、議会などを含めて合議で慎重に検討することもできますが、有事の際にはそうもいきません。また、判断の遅れやミスが人命を左右する可能性もあります。
 
ただ的確な判断をと言っても、災害やテロの際に十分な情報が来ることはまずないでしょう。
そこで最もやってはいけないと思われるのが、判断ミスを恐れて、十分な情報が来るまで決断を先送りにするということなのだと思います。
待っても十分な情報が来ることなどないでしょうし、来たとしてもその時には既に手遅れとなっている可能性が高いでしょう。
後で振り返ってみての、判断の正解・不正解は当然あるでしょうし、どんな優秀な人間でも全部正解するわけにはいきません。それでも、少なくとも手探りの状況で、迅速に判断を下す勇気を持つことが「長」として大事なのではないかと感じました。
 
 
 
 
 
 

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