「国の借金」ネタについて

国の借金1053兆円=1人当たり830万円―6月末 時事通信 8月10日(水)17時58分配信

 
恒例の「国の借金」ネタですが、もう20年くらいは続いているでしょうか。
何十年も日本は国の借金で破綻するーと言い続けられていますが、なかなか破綻しません。
あおりに慣れてしまったのか、結構世論は冷静で、ニュースサイトのコメント欄やSNSを見ると、

・「国の借金」というと、民間も含めた日本人全員が背負っている印象を受けるが、正確には「政府の借金」である。
・国債のほとんどは日本国内で購入されている。つまり、日本国民にとっては「債権」である。
・日本国全体で見た対外債務、つまり本当の意味での「国の借金」は609兆円と巨額。しかし同時に、948兆円の対外資産を持っており、トータルすると、339兆円の対外純資産国である。ちなみにこの数値は世界一。

といった視点が溢れていて頼もしく思います。
個人が自由に情報にアクセスでき、かつ発信できる環境が生んだ変化なのでしょう。
 
対照的に、大手マスコミが一斉に、同じ数字、同じロジックを用いて、国の借金が大変だと実質的に言っているのを見ると、違和感を覚えます。
「財政研究会」という記者クラブがあるらしいですね。そこで財務省の人から資料が配られ、それを読み合わせの上、実質的にコピペしているのでしょう。
取材現場での読み合わせの現場、私も何回か見たことがあります。
締め切りで忙しいとか、義理や習慣などマスコミの世界にもいろいろとしがらみがあるのだと思いますが、

『ジャーナリズムとは 報じられたくない事を 報じることだ。 それ以外のものは 広報にすぎない』

というジョージ・オーウェルの言葉を思い出しました。

 
 

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