期日前投票所の増設に関して

守谷市では、選挙の際に期日前投票が行える場所が市役所しかありません。
コンパクトな守谷市とはいえ、日中は都内へ通勤される方が多いことを考えると、投票者の利便性向上のため、駅前などに期日前投票所を増設できないかという声は以前からありました。
今定例会で、期日前投票所を駅前や大型商業施設などに設置してほしいという趣旨の陳情が提出されていますが、先日の委員会審査において不採択となりました。が、個人的には疑問に感じています。

駅前・大型商業施設等に期日前投票所の設置を求める陳情
 
委員会審査を傍聴させて頂きましたが、不採択に至った審査の過程において、具体的にどこに期日前投票所を設置できるのかなど、選挙管理委員会との技術論のやりとりがその多くを占めたように感じます。
技術論が中心になってしまうと、行政の言い分を聞いて、さらに行政の言い分の是非を調査する時間も費用も議会側にはありませんので、結局は行政の言い分をそのまま是とする結論になりがちです。
 
私は議会が最初に語るべきは、行政との技術論ではないと考えています。
まず語るべきは、(具体的な手段はさまざま考えられるが)期日前投票所が市役所だけではいけないという陳情者の意思に賛同するか、それとも新規設置すべきではないと、積極的に反対をするのか。
まずはそこに議会として意思表明をすべきで、具体的にどう実現するかはその後の話です。
これは無責任な決定を意味するものではありません。
仮に期日前投票所を設置すべきと議会が陳情採択した後、具体的に技術論を検討した結果、どうしても不可能であると行政が結論を出し、それに議会が賛同したとしても、それは過去の陳情採択という自らの意思を否定することにはならないと考えます。
 
選挙の投票率に関しては、投票率が低い原因として、有権者が期日前投票所の不足などにより「投票に行けない」のか、それとも政治への無関心などにより「投票に行かない」のか。大きな課題として語られてきました。
他市の事例で、期日前投票所を増設しても投票率は変わらなかった。つまりは「投票に行かない」が主な原因であったと推定される事例もあるようです。守谷市でも同様のことが起きる可能性はあると思います。
しかし、もう一つの可能性として、全体の数パーセントであったとしても、「投票に行けない」事例があったとしたら、選挙管理委員会が青ざめなくてはならない大問題です。
 
加えて、今回の陳情では大型商業施設への期日前投票所設置が提案されておりますが、行政における調査でも、イオンタウン守谷などへ意向確認をしたところ、実現は可能であるとの事だったようです。
課題はありますが、期日前投票所の増設を目指し、「投票に行けない」可能性の削減を目指すべきと私は考えます。9月20日が最終的な採択ですが、委員会の結論が本会議でひっくり返る事例は数えるほどしかありませんので、難しいでしょう。
 
 
 

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