今年の守谷市議会におけるキーワードの一つは「地方創生」だったような気がします。
守谷市議会では、地方創生特別委員会が設置され、議長を除く全員で議論が行われますので、良くも悪くも非常に活発になります。
今となっては中止となった「北園森林公園コミュニティ施設建設事業」からはじまり、地方創生関連の案件審査を通じては、個人的にも多くの喜怒哀楽、中には脅されたり、泣かれたり、騙されたりも味わいました。
平成26年12月の「まち・ひと・しごと創生法」から始まる地方創生事業ですが、各自治体が「地方版総合戦略」と呼ばれる企画案を国に提出し、認定を受けることにより、国から補助金がもらえます。
一応、法的には企画策定は「努力義務」であって、別に無視しても構わないはずなのですが、財政難で苦しむ自治体が多い中、補助金で釣られますので、ほぼ100%に近い自治体が「地方版総合戦略」を策定しています。
守谷市も例外ではありません。
どんな計画が守谷市の活性化に役立つかという認定を、なぜか国が行うというものですから、その時点で奇妙な印象といいますか、全く地方自治的なものでなく、中央集権的バラマキ要素を強く感じます。
実際に国主導であることの歪みも大きく、例えば補助金支給の話が急に国から来て、非常にタイトなスケジュールで企画案の提出が求められることがあります。
さまざまな課題、やりたいことが各自治体であり、実施のタイミングにもそれぞれの事情があるはずですが、地方創生に関しては国主導ですので、締め切り時期も一律です。
しかし、自治体としても補助金のチャンスを棒にふるのはもったいない。
従って、やるべきことをやるのではなく、国の提示した締め切り時期に合わせて、急いでやる事を探すという本末転倒的な検討がなされます。
結果として、自治体の長期的なビジョンとも離れ、市民のニーズや地域住民の意向なども置き去りになり、自治体関係者と県や国など補助金関係者だけで盛り上がるという事態も起こりえます。
国会議員に対して、「地方議員」でなく「自治体議員」と呼んでほしいと言った方がおりました。「地方」という表現に上下関係のようなものを感じ取ったのかもしれません。
計画計画と補助金補助金と、国はやたらと自治体を管理したがりますが、本当に地方自治を進めたいならば、黙って財源ごと渡せばよいわけです。
その背後には、国が上で地方自治体が下という本音もあるのかもしれません。
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