保革のバランス

「人の意見には耳を傾ける必要がある」「自分の意見だけが唯一の正しいやり方ではない」という感覚を持つ限り、ある程度は保守的になるのが当然です。
なぜなら現状は過去の民意の蓄積であるからです。
現状の全否定は、今自分の周囲に生きている年長者のかつての決断を全否定することを意味します。
すべてを否定し、すべてを改革しますと唱えて正義のフリをするのは容易ですが、フリ以上のものにはなりません。

同時にすべてが現状のままで良いわけでもありません。
常に少しずつは現状を変革していかなければならないのだとも思います。
なぜなら、時代は流れ、常に環境は変わっており、それに適応していかなければならないからです。

バランスが重要であり、常に守る側の立場、変えようする側の立場が公平に意見を戦わせ、道理に基づいて認め合いながら、少しずつの改変や適応を行っていくことが重要ですが、わが国おいては、どちらかというと保守方向のバネが強く働くことが多いように感じています。
それ自体は問題視しませんが、バネの動機がどちらを向いているかが重要だと思います。

「変える」方向の方がエネルギーを多く必要としますし、既存の利害関係の衝突や対立が起きがちなので大変です。
変革が主張された場合、しばしばその意見の内容や道理ではなく、もめること、対立が生じること自体が恐れられ、少数者である改変を主張する側をなだめ、抑えようとする場合もあります。
なだめる人の動機は善意であり、良い人であるが故の行動だと思いますが、なぜ改変派の側「のみ」をなだめるのかというと、単純に少数であるが故に説得が楽であるというだけなのではないかと感じることもあります。
それは少なくとも例えば市民や公共の方を向いた動機ではありません。

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コメント

  1. 合法的なデモ活動をテロ呼ばわり
    まぁテロなら機動隊でも自衛隊でも出動して取り締まらなくてはいけませんね
    まるで天安門事件と同じだと発言した人がいました

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