人間は「見たいものを見る」

中国4.0 暴発する中華帝国 (文春新書 1063) 単行本 – 2016/3/18

エドワード・ルトワック , 奥山真司・訳
41Sq6C8gnmL._AA324_PIkin4,BottomRight,-61,22_AA346_SH20_OU09_
Amazonのランキングが高かったので衝動買い。
戦略国際問題研究所シニアアドバイザー、エドワード・ルトワック氏へのインタビューをまとめたもの。すごく読みやすくて示唆に富んだ内容、おすすめです。
一番おもしろいなと思ったのが次の点、
●中国の最大の弱点は、歴史の長さ、規模の大きさ、複雑性から生じる慢性的な内向きの性向。中国のリーダーは外の世界を客観的に見ようとしない。変わりに自分たちに都合の良い世界を発明する。すなわち、中国は崇拝される世界の中心であり、カネもたくさんあるので、多くの国は押せば簡単に屈服するはずだなど。
●自分に計画に都合の良い世界を「発明」する、同様の過ちは1941年(真珠湾)時の日本、2003年(イラク戦争)時のアメリカも犯した。すなわち、真珠湾にある軍艦を失えばアメリカは屈服するはず、独裁者を排除すればイラク国民は民主化を望むはず。
人間は現実をそのまま見るのではなく、自分の中にあるストーリーにとって都合の良い「見たいものを見る」ということだと思います。
現在の我々日本人が「見たがっているもの」は一体何か。
 
 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー

アーカイブ

ページ上部へ戻る