自治体ごとに、地形、産業構造、住民の嗜好などまったく異なります。
異なる事情から生まれる異なる需要・要望に答えていき、住民の幸福感を
向上させる為にも、行政と住民との距離が近い方が都合が良いことが
多いように思います。
だからこそ地方自治の強化が叫ばれるわけです。
最も小さすぎると財政的に厳しくなりますので、線引きは難しいですが、
可能な範囲で小さい方が良いと個人的には思います。
そのような観点から考えると、「ユーロ圏」という存在は根本的に無理
があるように感じます。
英国やドイツやギリシャという国があっても、ヨーロッパという国は
ありませんし、それで良いのだと思います。
さまざまな事情を抱え、目指している理想も違います。従って産業構造
、経済的事情も異なってくるわけですが、個々の事情を無視して同じ通貨
というのが、本当に機能するのでしょうか。
ギリシャは貿易赤字でドイツは黒字です。
しかし同じ通貨である以上、1ユーロ=1ユーロであって、調整が効きません。
貿易収支を初めとして、経常収支が赤字
↓
対外債務が増えていく
↓
しかし、通貨安が輸出に有利に働く
↓
経常収支の黒字化ないしは赤字幅の縮小
↓
対外債務減少
というように、為替レートは、国ごとに各々異なる事情を反映して、極端な債務
の増大などが起きないような安全装置的に働く面があると思います。
この点、すなわち個々の事情の反映という利点を無くすほどの利点が、統一通貨
による単一市場というものにあるのでしょうか。
実現すべきは各々の国の国民の幸福(国ごとにあり方が違う)であって、市場や
大国志向ではないと思います。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。