議員の定数や報酬・政務活動費など、地方自治体の議会にかけるコストを増やすか減らすかは、今度の統一地方選でもたくさん議論されるテーマだと思います。
そして、確実にいえるのは地域のかかえる事情によって正解は違うだろうということです。
全国一律で何割増やす(減らす)べきだと主張している方がいたら、その方は、少なくとも地方分権は重視していないのでしょう。
おそらくは「減らす路線」の方が多く唱えられると思います。
議員の定数や報酬・政務活動費は減らして、同時に(議会による)首長へのチェック機能等の低下はある程度受け入れる路線です。(かけるコストと発揮する機能はある程度比例するだろうという前提で申し上げています。)
●まず、単純に財政が厳しいのでやむを得ずという場合が考えられます。何というか仕方ありません。
●議会機能の放棄にも積極的な意味は見い出せます。
市民や自治体と行政との意見交換等の機会を増やし(必要とあればツール等に投資もし)、公選議員による間接民主主義から、直接民主主義的な方向へシフトする路線が考えられると思います。
面積がごく狭く、人口が少ない、つまり市民同士や官民の距離が近い自治体なら、可能性のある夢だと感じます。
●そもそも地方分権を支持していない場合。
自治体の議論よりも、国の議論の方が高水準で、それを全国一律に適用した方が住民満足は高まると考えており、当然に、地方議会は当然縮小してしかるべきと考えている場合。
実際に、「地方ごとき」に任せてはろくなことにならんという趣旨の発言をする国会議員はいたようです。
とはいえ、地方分権を阻止せよ!機関委任事務復活を!という主張ができる候補者がいるか、かなり疑問です。
ざっと考えてみましたが、どのような主張をするにせよ、議会、行政、市民すべての関係をイメージし、お互いの役割分担等を考えながら議論しないと、実効性のあるものにはならないのではないかと感じます。
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