まず「どの地方に行きたいか」で決められる場合

県議の海外視察で“9人”が同じ報告書…実はコピー(2016/10/06 18:14)テレ朝NEWS
県議の海外視察の報告書が全員全く同じもの、実はコピーしていました。
千葉県議の9人は4月、エネルギー関連の視察としてイギリスやフランスなど4カ国を訪問し、政務活動費約435万円が支給されました。この視察について、9人が全く同じ内容の報告書を提出していたことが議会事務局への取材で分かりました。それぞれの県議が1人の報告書をコピーしていたということです。3月に台湾を視察した14人の県議の報告書も全く同じ文面でした。10年ほど前から同じ手法が使われているということです。議会事務局は「全員が同じ視察をしているので問題ない」としています。

 
(千葉県議会の)議会事務局曰く「全員が同じ視察をしているので問題ない」そうですが、確かに法や条例的には問題ないのだろうと思います。
が、もちろん重要視されるべきは、そこではありません。
 
全国的に、議会の視察に関する現状は、問題も多いと感じています。
ニュースのような報告書のいい加減さも問題ですが、個人的にひどいなと感じるのが、まず「どの地方に行きたいか」で視察先が決められる場合です。
視察なのですから、まずは現在の委員会や会派における検討課題、問題意識などに即した、先進事例を探す。
あとは予算の範囲内で行けるところを・・といった探し方が当たり前のはずです。
しかし、〇〇地方に行きたいがまず決められ、その地方の範囲内で興味のあることをやっている自治体を探すとなってしまっては、本末転倒といいますか、半分旅行感覚かと思われても仕方がないでしょう。
 
そんな事例の背後には、委員会や議会の会派として、共通の研究課題を持つべきという意識の希薄さがあるのだと思います。
要するに議会は受け身でいい。研究や政策を考えるのは首長や行政の仕事で、向こうから提案されるのを待ってから検討すればよい。議会というのはそういうものだという感覚があるのではないか。
同時に、そんなものが議会のあり方であると言うならば、議会自体が必要ないのではという疑問が、広く市民の間にあるのだと思います。
 

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