イバラキ・ナショナリズム?その1

金相場の上昇は通貨への「不信任投票」-グリーンスパン前FRB議長

グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は9日、金価格の上昇は世界の主要通貨に対する「不信任投票」だと述べ、金は商品という以上に貨幣として捉えるべきだとの考えを示した。
 グリーンスパン前議長はメキシコ市でのイベントで発言。「金価格が急激に上昇しているときは、何かがおかしくなっている」とし、「これは炭鉱のカナリアだ」と語った。
 前議長はまた、欧州債務危機を解決する唯一の方法は欧州各国の財政を統合することだと述べた。

最近ホットな欧州情勢ですが、相当グダグダな、問題先送り状態みたいですね。。
グリーンスパン前議長が言う、財政統合というのは、政治的な統合ができなければ不可能ではないでしょうか。
しかし「ユーロというナショナリズム」が存在しない以上、政治統合は不可能です。

例えば、ギリシャ国民の福祉や借金返済の為に、ドイツの国庫から支出されることを

(少なくとも現在の)ドイツ国民は容認できません。
ドイツ政府が長期的な見地から、世論の反対を押し切って実行したとしても、

選挙で負けますので、結局は実行されなくなります。
これはドイツとギリシャに「共通のナショナリズム」が存在しないのが原因です。

「共通のナショナリズム」ができる(ドイツやギリシャの人が、私はドイツ人やギリシャ人ではなく、ユーロ人だと心底思うようになる)のが不可能だとは思いませんが、できるとしても数十年単位の時間が必要でしょう。

とても差し迫った財政危機には間に合いません。

最終的には、問題先送りを続けながら、ユーロ離脱が続き、独仏+ベネルクスくらいの規模に落ち着くのでしょうか。
ユーロ合衆国(第3帝国?)は夢に終わりそうです。

もっともそれが、ヨーロッパの人にとって悪いことだとはまったく思いませんが。
政治的には、規模が小さいほうが都合が良いことが多いように思えます。

ここまでならば、よその国の話ですむのですが、

ちょっと抽象化して、「ナショナリズムと政治の単位の問題」として考えると、

まったく人事ではなく、身近な所で実にホットになってきます。

少し長くなったので、分けます。

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