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志木市民病院の指定管理者制 市議会が否決
2012年09月27日(朝日新聞)
◇「説明不足」市議会が否決
経営難の志木市立市民病院について、志木市議会は26日の本会議で、来年4月から経営形態を指定管理者制度に移行するための条例改正案を賛成少数で否決した。病院の将来像や財政シミュレーションについて、議論や市の説明が不十分だとして、手続きを急ぐ市側に待ったをかけた格好だ。
市は来年4月以降、新たに選ぶ指定管理者に病院の経営を任せたうえ、市内の別の場所に建て替える方針を決定。9月市議会にこれに関する条例改正案を提出し、議決後、指定管理者の公募を始める計画だった。
ところが、12日の市議会総務常任委員会で、「人口7万人の市に市民病院が必要なのか」などの意見が相次ぎ、否決。さらにこの日の本会議でも「廃止しろというつもりはないが、必要性を明確にする必要がある」という反対討論があり、結局、賛成3、反対9(退席2)で否決された。
その後、市議会は経営形態の見直しについて、市に速やかに方向性を示すことを求める決議をした。
長沼明市長は「指定管理者制度が最善の選択肢だという考えに変わりはない。民間譲渡なども含め、速やかに見直し案を示し、来年4月以降も地域医療を提供できるように努力したい」と話した。
病院建物の老朽化がきっかけで生じた話のようです。
計画では、指定管理者に老朽化した建物の立替費用を負担を求めていくつもりのようで、市としては大きな魅力なのでしょう。
合わせて経営形態も見直して、合理化を図ろうという話なのだと思われます。
大昔の地域医療が不十分だった時代には、病院機能を自治体が設立して運営することにも意義があったのでしょうが、現在多くの法人や人材が民間にある以上、「自治体」によって運営する意義はあまり大きくないと思います。
地域医療は当然必要なものですが、少ない市民負担で大きなサービスが提供されることが目的であり、そのために合理的であれば、経営形態は何でもよいわけです。
医療が医療であるがゆえに、民営化になじまないという主張もありますが、民間は利潤を追求するから「汚く」、公務員は利潤を追求しないから「きれい」だという、単なる偏見が大きくあるように感じます。
利潤を追求しなくてすむのは、背後で税金によって補填してもらっているからに過ぎず、公務員がやるとタダですむわけではありません。
目先の窓口の負担だけをクローズアップして、安く済むフリをするのは全体像をゆがめる議論になりかねないと思います。
ノウハウや人材の地域への定着化など、課題はあるとは思いますが、基本的に民間でできるものは民間でやった方がよいというのが私の考え方です。
指定管理者に関しては、守谷市議会でも多くの議論がなされています。
他の市の事例なども研究しながら、深い議論ができるように提言をおこなっていきたいと思います。
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