国民を守れない経済成長

ロシア、HIV感染の拡大止まらず…5年で倍増


【モスクワ=寺口亮一】ロシア通信によると、エイズ予防対策連邦センターのワジム・ポクロフスキー所長は28日の記者会見で、ロシア全土でヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者が毎日200人近く増えており、対策を講じなければ5年ごとに感染者が倍増すると警告した。

感染者の数は10月末現在約70万人で、5年前よりほぼ倍増。うち9万人以上が死亡した。麻薬使用者による注射針の使い回しが感染原因として指摘されている。

 国連によるとHIVの新規感染者は世界的に減少傾向にあるが、ロシアでは拡大に歯止めがかかっていない実態が明らかになった。

2012年11月29日20時48分 読売新聞)


ロシアの平均寿命は2010年の平均寿命は、男は63歳、女は75歳だそうで、ロシアでは年金問題は生じないとも言われてしまっているようです。
数値が低いのはもちろんですが、男女差が非常にあるのも特徴です。
興味深いのは、1991年のソ連邦崩壊以前の平均寿命のピークは、男性の場合64.8歳だったとの事で、つまりソ連時代の水準を回復できていないことになります。
死因は分析されているようで、主要なところでは

・食事と生活様式の影響による心血管疾患
・殺人や自殺
・アルコールの過剰摂取
・核やHIV/エイズ

といったところだそうです。
「不自然」な死が実に多いと感じます。

BRICSの一員ともてはやされ、大きな経済成長を遂げたロシアですが、経済成長と共に国民の平均寿命が低下していくとは、実に悲しい事だと思います。いったい何の為の経済成長でしょうか。
地に足の着いた、「堅実な成長」ができることを祈ります。
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