本日は財政について、より実践的な内容の講義が多かったです。
財政に関しては全国的に問題になっている例も多く、例えば選挙の時などに、公債残高などを強調した上で、第2の夕張になるぞ!というある種の脅し文句が叫ばれる事もあるようです。
しかし、夕張市の決算カードを見てみますと、実質収支比率が平成18年度に突然-791%(平成17年度は-37.8%)になるなどあまりに異常な点が見られます。
つまり夕張市の問題の本質は、単なる自治体経営悪化ではなく「粉飾」にあるようです。
第2の夕張市になるぞという主張は、その自治体が粉飾をするぞという予言であり、相当ただ事ではありません。下手すると訴えられるかもしれません。
そのようなセンセーショナルな問題提起は選挙的パフォーマンスとしては有効ですが、現実の自治体経営に関わる際には、あまり建設的ではありません。
より現実的な、市民生活の向上に主眼をおいた議論が必要だと思います。
基本的に自治体財政においては、建設公債主義と言われる手法がとられ、民間でいうと運転資金を借り入れにより確保することが許されていません。
非常に現金主義を重視した方式になっており、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」において規定されている、早期健全化基準、財政再生基準といったものは、民間基準でいうと相当早い時期から、自力再建が可能な段階から再生計画を強制されるという意味を持ちます。
見方を変えると相当な初期症状の段階から、自治権が奪われるということであり、初期症状での構造改革等が要求されているということです。
夕張市の例でも、決算カードなどを見るだけで、簡単にわかるような粉飾の跡が見られました。
要求しないと出てこない資料もたくさんあります。
しっかり勉強すると共に、要求すべき資料はきちんと要求して確認を進めていきたいと思います。
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