国家間に上下関係などないはずです

「中国は大国、小国が侵害」と中国紙社説 一線越えるな、とベトナム威嚇
2014.5.9 21:04(MSN産経ニュース)

9日付の中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は社説で、南シナ海でのベトナム、フィリピンとの対立について「中国はグローバルな舞台に立つ大国だ」とした上で「小国が勝手に中国の権利を侵害するならこの舞台に立ち続けることができない」と主張した。
「大国」として「小国」の妨害を見過ごせない、との考えを示したものとみられる。(以下省略)

弱肉強食を否定し、弱いものを助けようとしてきたのが文明であり、人類の叡智のはずです。
国家間に、国力などを原因とする上下関係や支配・非支配の関係などはないはずで、これはけして建前などではないと信じます。
そうしなければ、2度の世界大戦の死者たちに対して申し訳が立ちません。

しかしながら中国にはそのような価値観はなく、19世紀以前のルールで現代も動いていると勘違いしているか、ないしは世界の19世紀以前への回帰を確信犯的に目指しているように思えます。
隣国のそのような有り様は我が国にとっても不幸なことです。

しかし、国家間の上下関係ありきワールドを目指す行為により、仮により強大なパワーにより中国自身が「下」に置かれても、それを倫理的に非難できなくなります。
また中国政府による権益のための武力行使や暴力を否定しない姿勢は、自国の革命家などに対して、中国政府自身を暴力的に攻撃しても許されるのだという確信を与えかねません。
最終的に自らの首を絞める可能性も大いにあるように思いますが、それが中国の歴史でもあります。
ある歴史家が「偉大なるワンパターン」と評していたのを思い出します。

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