改革自体は目的ではない

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本書の後半では、1人あたりの県民所得ランキングの推移という観点から、テレビ等で著名な知事の就任前年度から退任3年後までのデータが掲載されています。
宮城県 浅野知事 就任前年度「27位」→3年目「 30位」→退任時 「32位」
長野県 田中知事 就任前年度「12位」→3年目「 26位」→退任時 「25位」
など複数の事例が挙げられていますが、いずれもランキングを落としているか、良くても停滞させている例ばかりのようです。「改革」が地域の活性化・県民所得の向上に繋がっていないのではないかという指摘は非常に大事だと感じます。
マスコミに頻繁に出る首長の場合、大抵は議会や行政内部などと対立関係があり、そのような派手な部分ばかりがクローズアップされます。
一方で、地に足のついた堅実な改革を、議会等とも健全な議論と信頼関係を構築しながら着実に実行しているような場合は、おもしろくありませんので報道されません。
しかし、けして報道はされない中で、堅実な政策を実施し、例えば県民所得の向上といった形で成果を上げている自治体が多くあるようです。
改革は常に必要ですが、それ自体は目的ではありません。
改革を如何に地域住民の生活に還元していくか、そのような当たり前の視点を忘れてはならないと感じました。

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