- 国会議員を精神分析する―「ヘンな人たち」が生き残る理由 (朝日選書)/水島 広子
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●自分は特別に重要な人物だと強く思っている。
●「特別」であるがゆえに、他人が譲ったり、合わせたりするのが当然と思っている。
●自身のために他人を不当に利用して罪悪感を覚えない。
●他者の成功は自分の援助のおかげであり、自身の成功が他者の助けによるものとは思わない。
●他人の気持ちを傷つけても気づかない。気づいたとしても、他者の弱さが原因として蔑む態度をとる。
「自己愛性人格障害」というそうですね。
このような痛い人たちが政治の世界には多いそうですが、
その原因として、自己愛が強いタイプでなければ、目立ってナンボの選挙選には勝てないなどの構造的な原因が、そのような状況を作り出しているのではといった主張が印象的でした。
新卒主義、終身雇用、解雇なし、中途採用なしなどの構造が官僚組織の視点を内向きにし、省益あって国益なしといった状況を作り出していると思われます。
同じように、選挙や政治活動の場といった「構造」が政治家のキャラクターに影響を与え、世間から見ればかなり変な人たちを議会に集結させるはめになってしまっているのでしょう。
人格最悪でも仕事ができればよいという考え方もありそうですが、たいていの仕事はチームプレイですので、上記のような人格者は実のある良い仕事ができるとは思えません。
上記著書でも主張されていますが、無意味にチヤホヤしたり、特別待遇を与えるのをやめるなど、ちょっとしたことから少しずつ変えていくしかないのでしょうね。
自分も含めて、人間というのは簡単に環境に左右されてしまう弱い生き物なのだろうと痛感します。
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