世襲の是非

http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/news/20121014-OYT1T00379.htm


自民公募に「世襲」ゾロゾロ、議員子息が続々と


今期限りでの引退を表明した自民党衆院議員の後継に、議員の子息が名乗りを上げるケースが相次いでいる。

 公募による選考を受ける仕組みにはなっているが、既に2人が決定し、選考で強みを発揮している。自民党は、2009年の政権公約(マニフェスト)で世襲制限を打ち出したものの、「かけ声倒れに終わっている」との指摘も出ている。

 自民党が12日に衆院選選挙区支部長に決定した4人のうち、香川3区は大野功統元防衛長官の長男で秘書の敬太郎氏、北海道12区は武部勤元幹事長の長男で秘書の(あらた)氏だった。敬太郎氏は応募者5人のうち、書類審査を通過した3人を対象にした県連幹部らの投票で圧勝。新氏は応募者3人の中から選ばれた。

 福田康夫元首相が引退表明した群馬4区では、長男で秘書の達夫氏が県連の公募に応募した。中川秀直元幹事長の広島4区でも、次男で秘書の俊直氏が後継に意欲を示す。

 自民党は、09年の政権公約で「3親等以内は公認しない」と世襲制限を盛り込んだが、衆院選後に公募を前提として世襲を容認する方針に改めた。同党では、議員の後援会が強い力を持ち、後援会幹部らが組織の維持を狙って子息の出馬を望むことがしばしばある。

2012年10月14日11時50分 読売新聞)



ある意味でみっともない話ですし、自民党は変わっていないとも思われかねないかもしれません。
しかしながら、記事にもあるように世襲を望んで、出馬を促しているのは後援会の人たち、つまり市民サイドの力によるものです。
ほとんどの場合、選挙の際に世襲であることを徹底的に秘匿するわけでもありませんし、市民が世襲議員を選んでいるのだと言えると思います。

考えてみれば、世襲かそうでないかは本質的な問題ではあるはずがありません。
要は議員になってから何をやるか、政策や姿勢こそが問題であって、生まれや前歴は参考程度にしかならないはずです。
法令を持って世襲を禁止せよとの主張もあるようですが、
「あなたは親が政治家だから政治家になってはいけません」というのは、実に無茶な話です。

逆に世襲であるのが政治活動において、有利に働くこともあると思います。
ベテランの政治関係者から外交は票にならないという体験を聞かされたことがあります。
しかし、国会議員にとって、外交はメインテーマの1つであって、熱心に取り組んでいかなければならない問題です。
例えば世襲で選挙基盤が安定しているが故に、票にならないテーマに集中的に取り組めるとしたら、それは国全体のために悪い話ではないと思います。

選挙活動と政治活動は密接に関係しています。
選挙で代表を選ぶ、つまり民主主義をやっている以上、権力の中枢は市民サイドにあります。
そして生じた結果に対する最終的な責任も我々全員にあるのだと思います。







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コメント

  1. 小泉チルドレンと呼ばれる人達よりは、世襲議員のほうがまともに見えます

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